今月の言葉は

 「一切の生きとし生けるものは、
  幸福であれ、安穏であれ、安楽であれ。」
     『ブッダのことば』スッタニパータ
               中村元 訳より

です。
 

※スッタニパータ…仏教の最初期のパーリ語による経典。

6月になりました。
暑かったり、雨が降ったりと不安定な天候が続きますが、
あじさいの花の鮮やかさが心を安らかにしてくれますね。

さて、今月はお釈迦様の言葉を昭和の仏教哲学者である
中村元(はじめ)先生が訳されたものです。
この言葉は中村先生のお墓にも
「慈しみ」というタイトルで刻まれております。
そのくらい先生にとって大切にされた言葉なのでしょう。

殺伐とした現代の中で、自分だけではなく、
世の中の全ての人の幸福を願うことは難しいのかもしれません。
他者貢献が自己幸福につながる良い循環が理想ですね。

また一方で、「一切の生きとし生けるもの」は
人間だけではありません。動物や植物も含まれます。

「一切の生きとし生けるもの」が生きるためには、
他の命をいただかないと生きていけない事実もあります。

全ての命の幸福・安穏・安楽を願い、
そしていただく命に感謝しながら、
生きていきたいですね。